カイロプラクティックという道を選び、32年前の入学式で理事長の言葉を聞いたとき、妙に納得した自分がいました。「治療技術とビジネススキルは車の両輪であり、どちらが欠けてもカイロプラクターとしての成功はない」というその一句が、私の心に深く刻まれました。この言葉は、当時の私の行動指針となり、カイロプラクターとして生計を立てていく際に重要な教訓となりました。
卒業後、私はロサンゼルスという見知らぬ地でカイロプラクターとして独立するという決断をしました。技術の習得に専念しながらも、自己プロモーションの重要性を認識していました。技術が優れていても、患者に自分の存在を知ってもらわなければ、その成果を活かす場は訪れません。現実は厳しく、オフィスで待っているだけでは患者はやってきません。成功するためには、自分から積極的にアプローチすることが必要です。
こうした背景の中で、徒手療法大学では学生に、卒業の1年以上前から自分のホームページを立ち上げることを推奨しています。必要に応じて、ホームページの立ち上げ方についてもアドバイスを行っています。独自のドメインを取得し、サーバーを契約し、そこで自分の考えや信念を発信していくのです。これにより、自己表現を行うことで、自分の考えが明確化され、信念も強化されます。
また、情報発信を通じてドメインパワーが向上し、SEO対策にも繋がるため、インターネット上での認知度も増加します。SNSやブログを通じての情報発信は、単なる宣伝にとどまらず、専門家としての信頼を築くためにも非常に重要です。こうした活動を通じて、カイロプラクターとしての存在価値を高め、患者との接点を増やすことが可能となります。
もちろん、治療技術はカイロプラクターにとって不可欠なスキルです。優れた技術があれば、患者の健康を支えることができます。しかし、それだけでは生活を成り立たせるのは難しいことが現実です。患者との信頼関係を築き、支持を得るためには、自分がどのような思いや理念を持って专业を行っているのかを知ってもらう必要があります。
私自身、治療技術の向上だけでなく、ビジネスのノウハウやマーケティングについても学ぶことで、徐々に認知度を高め、患者との接点を増やしてきました。こうした経験を通じて、カイロプラクティックは単なる医療行為ではなく、患者とのコミュニケーションや信頼の構築が重要な要素であるということを痛感しています。
結論として、カイロプラクターとして成功するためには、治療技術とビジネススキルの両方を習得し、バランスよく発展させることが欠かせません。これが、医療の現場での価値を高めるだけでなく、より多くの患者に健康を提供するための第一歩でもあります。技術と共に自分自身をしっかりとアピールし、信頼性を高めていくこと、それがカイロプラクターに求められる現実的な道であると確信しています。