名古屋では毎月第2日曜日に、医療専門家や学生たちが集まって実技実習が行われています。3月9日もまた、その恒例の場となり、今回のメインテーマは正中神経と上殿皮神経に関するものでした。これらの神経に関する知識は、医療現場で頻繁に遭遇する症候群に直結するため、極めて重要です。
まず、正中神経について見てみましょう。この神経は手や肘で絞扼を起こし、手首では手根管症候群、肘では回内筋症候群として現れます。正中神経が絞扼されると、手掌に異常な知覚が感じられるようになり、さらに慢性化すると母指球筋が徐々に萎縮していくのです。筋力が低下することで、握力が下がり、患者さんは日常生活に支障をきたすようになります。
次に、上殿皮神経についてです。この神経は胸腰椎移行部から臀部の上側にかけて走っており、その絞扼によってメイン症候群が引き起こされます。上殿皮神経が影響を受けると、でん部に痛みやしびれといった知覚異常が生じます。このため、腰痛の一因となることも多く、臨床的にも見逃せません。
実習ではまず、正中神経と上殿皮神経の基本的な走行や機能、絞扼による症状についての解説が行われました。その後、絞扼部位を特定するため、触診の技術がどれほど重要であるかが説明されました。触診力が不足していると、適切な施術が行えず、改善に至らない可能性があるのです。
講師によるデモンストレーションでは、実際にどのようにして絞扼を改善するのかが具体的に示されました。そして、参加者たちは実際の場面を想定した練習を行うことになり、お互いに真剣に取り組む姿が見られました。これにより、生徒たちは理論と実地の両面で、着実に理解を深めることができたようです。
このようにして行われた名古屋の実技実習は、参加者にとって貴重な学びの場となり、彼らの医療技術向上に寄与します。それは、患者さんへのより良いケアに直結するのです。
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