医学情報は日々移り変わっており、数年前に正しいとされていたことが、今は間違いとなっていることもあります。
従ってカイロプラクターは、常に知識の習得(インプット)とアップデートを怠らないようにしなければなりません。
インプットと同様に大切なのが、アウトプットです。
アウトプットの利点
アウトプットの利点は、修得した情報(知識)を定着させることと、それを深化させることです。
修得した情報の定着化
人間は時間の経過とともに学習したことを忘れていきます。しかし、心理学者ヘルマン・エビングハウスによると、学習したことをアウトプットすることにより、その記憶はより長く定着することがわかっています。また、アウトプットはインプットからなるべく早い時期に行う方が、より効果が高いということも示されています。
修得した情報(知識)の深化
修得した知識を実際に使ってみること。また、それを言語化したり声に出して説明することで、さらに理解度が深化します。インプットではなし得ないレベルの「理解の深化」を達成することができます。
インプットとアウトプットのバランス
インプットとアウトプットの理想的なバランスは、3:7が理想的であると言われています。つまり、アウトプットはインプットの2倍以上行うのが理想的と言えます。
カイロプラクターにとってのインプットは、解剖学や運動学などの基礎医学の学習になります。
そしてアウトプットは、それらの知識を使って実際の治療に活かしていくこと。身体の感覚(特に手・指の感覚)をフル活用してアウトプット(治療)することで、生きた知識、つまり知恵と昇華させることができるのです。
裏を返せば、アウトプットされない知識は、カイロプラクターにとっては無駄な(死んだ)知識と同様です。
カイロプラクターにとって最も重要なこと
私たちは解剖学者でも運動学者でもありません。あくまでも、それらの知識を活用して治療に活かす実践者(カイロプラクター)なのです。
結局のところ、カイロプラクターにとって最も重要なことは、常に学び続け、得た知識を実際の治療にしっかりと活かすことです。絶えずインプットを更新しつつ、それをアウトプットによって患者に還元することで、より効果的な治療が可能となります。
私たちの目標は、患者の健康をサポートし続けることであり、そのためには知識を生きたものとして発展させていかなければなりません。これからも自らのスキルと知識を磨き続け、最高のケアを提供していきましょう。