チャットGPTを代表とするAIの進化には、目を見張るものがあります。AIを使ったことのある人であれば、そのメリットを理解していることと思います。
例えば、一昔前なら5時間かかった作業もAIを活用することで10分程度に効率化できます(論文のリサーチやプレゼン資料作りなど)。
AIによって淘汰される仕事
MRIによる診断にもAIが使われ、特定の癌に対して専門家以上の精度で診断できるところまで来ています。おそらく、今後は人間による画像診断は減り、AIによる診断が主流になってくることでしょう。
このように、AIが人間以上に正確に行えるものが、AIに取って代わられるのは必然と言えるでしょう。そういう意味で、これから数年内に淘汰されていく職業は増えると思われます。
カイロプラクティックもAIによって淘汰されるのか!?
それでは、カイロプラクティックはどうでしょうか?AIに取って代わられる日はやってくると思いますか?
私の個人的な意見ですが、その可能性はかなり低いと思っています。しかし、カイロプラクターの仕事の一部はAIによって補完される可能性はあります。
カイロプラクターに必要なスキルは、患者の身体を触診し異常を見つけ出すことです。関節(骨)や筋肉、神経を触診し患部を特定していくのです。もしかしたら、触診検査はAIによって可能になるかもしれない。
触診の検査結果を基に治療へと進むわけですが、これをAIが代替するのはちょっと想像できません。現段階では触診検査までがAIが補完するところまでです。
カイロプラクターにしかできないこと
触診、治療、その次にカイロプラクターとして必要な資質は、患者とのコミュニケーション能力です。
患者との意思疎通、感情のキャッチボールは、カイロプラクターとしての仕事において大切な意味を持ちます。それは、患者の症状の改善率にも影響してくると感じています。
感情のキャッチボールにより得られるのは、患者との信頼関係です。カイロプラクターとしての経験がある人ならお分かりの通り、患者との信頼関係が構築できていなければ、治る症状もなかなか治らないことがあります。
AIに感情を持たせられるかどうかという議論は置いときます(一部の科学者は将来的にAIに感情を持たせられる可能性を示唆しています)。少なくとも現段階では感情を持つAIは存在しません。
従って、AIと感情のキャッチボールをすることは不可能です。これこそが、カイロプラクターにできてAIにできないことです。そして、これがあるからこそ、カイロプラクティックはAIによって完全に代替されることはないと断言できるのです。
患者の身体を適切に触診する技術はAIに補完される可能性があっても、患者とのコミュニケーション能力や信頼関係の構築は人間ならではの重要な要素です。
このように、カイロプラクターの仕事には感情的なつながりが不可欠であり、その点においてAIには代替できない役割が存在すると言えるでしょう。