神戸校|カイロプラクティックの実技実習

神戸校にて毎月定例の実技実習がありましたので、その後報告です。

本日の実技実習では、以下の内容について、理論と治療法を学びました。

  1. 膝蓋下脂肪体炎への徒手的アプローチ法
  2. 距腿関節の背屈制限とマニピュレーション法
  3. 距骨下関節の運動障害
  4. 立方骨症候群と治療法

それでは、授業の内容を以下に大まかにまとめます。本校への入学を希望されている方は、参考にされてください。

膝蓋下脂肪体炎

膝蓋下脂肪体炎(Hoffa病)は、膝関節内に存在する膝蓋下脂肪体が炎症を起こすことによって生じる疾患です。

この脂肪体は、膝蓋骨と大腿骨の間に位置し、膝関節の動きを滑らかにする役割を果たしていますが、過度の負荷や外傷により炎症を引き起こしやすい組織です。

発症メカニズム

炎症: 過度な運動や不適切な姿勢により膝に負担がかかると、膝蓋下脂肪体が炎症を起こします。この炎症により、神経や血管が増加し、痛みを感じやすくなります。

硬化: 炎症が長期化すると、脂肪組織が線維化し、柔軟性を失います。これにより、膝の動きが制限され、痛みが持続することがあります。

変形性膝関節症との関連: 膝関節の変形が進行すると、膝蓋下脂肪体が委縮し、さらなる痛みを引き起こす可能性があります。

症状

痛み: 膝のお皿の下に強い痛みを感じることが多く、特に膝を伸ばした状態や、膝を押したときに痛みが増します。

腫れ: 膝の前面が腫れることがあり、熱感を伴うこともあります。

可動域の制限: 膝の曲げ伸ばしがスムーズに行えず、立ち上がる際や階段の上り下りで痛みが増強することがあります。

膝蓋下脂肪体炎は、特にスポーツ活動や膝をつく動作が多い人に多く見られ、痛みが強い場合は日常生活にも支障をきたすことがあります。診断には、問診や触診、MRIなどの画像検査が用いられます。

カイロプラクティック的アプローチ法

運動学的には膝蓋大腿関節の運動障害が、原因の一つと考えられます。つまり、大腿骨に対する膝蓋骨の運動に何らかの異常が起こっているということです。

本日の講義では、その観点からアプローチ法を練習しました。

距腿関節の背屈制限

距腿関節の背屈制限は、足首の動きにおいて重要な要素であり、様々な原因やメカニズムが関与しています。この制限は、足関節捻挫との関連性が深く、症状も多岐にわたります。

原因と発症メカニズム

靭帯や筋肉の損傷: 足関節捻挫による外側靭帯の損傷が、距骨の位置を不安定にし、背屈時に距骨が後方に滑ることを妨げます。これにより、背屈が制限されることがあります。

軟部組織の滑走不全: アキレス腱周囲や脛骨前内側部の組織が硬くなることで、距骨の動きが制限されることがあります。特に、アキレス腱とその周囲の脂肪体(Kager’s fat pad)の滑走不全が影響します。

骨構造の問題: 距骨滑車の形状や位置が正常でない場合、背屈時に距骨が適切に動かず、制限が生じることがあります。

足関節捻挫との関連性

足関節捻挫は、背屈制限の主要な原因の一つです。捻挫を繰り返すことで、慢性足関節不安定症(CAI)が発生し、距骨が下腿に対して前方に変位することがあります。

この変位により、背屈時に距骨が後方に滑りづらくなり、背屈制限が悪化します。

症状

しゃがむ動作の困難: かかとが床につかない、またはしゃがむ際に後ろに倒れそうになることがあります。

痛みや不安定感: 足関節の動きが制限されることで、痛みや不安定感が生じることがあります。特に、捻挫後の不適切な治療が長期的な痛みや可動域制限を引き起こすことがあります。

異物感やつまり感: 足関節の動きが制限されることで、異物感やつまり感を感じることがあります。

距腿関節の背屈制限は、適切な評価と治療が必要です。リハビリテーションや物理療法を通じて、可動域の改善を図ることが重要です。

カイロプラクティック的アプローチ法

距腿関節では、特に距骨と腓骨(外果)との間のフィクセーションに注目します。

本日の講義では、距腿関節の背屈に伴って起こる腓骨の運動について解説を行い、その後、腓骨(外果)のマニピュレーションについて練習しました。

距骨下関節の運動障害

距骨下関節の役割と運動障害

距骨下関節は、距骨と踵骨から構成される関節で、足の安定性と可動性に重要な役割を果たしています。この関節は、歩行時に地面の不整に適応し、衝撃を吸収する機能があります。

距骨下関節の運動は、足の縦アーチの動きに大きな影響を与えます。具体的には、足の縦アーチが下がるとき、距骨下関節は外転および回内の動きを行い、逆にアーチが上がるときは内転および回外の動きをします。

運動障害の症状

痛み: 特に運動時や不整地での歩行時に痛みを感じることが多いです。

腫れ: 関節周囲が腫れることがあります。

可動域の制限: 足首の動きが制限され、歩行や運動が困難になることがあります。

不安定感: 歩行中に足がぐらつく感覚を覚えることがあります。

踵骨の運動と足底アーチの関係

踵骨は足底アーチの構造において重要な役割を果たしています。足のアーチは、母趾の付け根、踵骨、そして小趾の付け根を結ぶ三点で支持されており、これにより衝撃を吸収し、体重を分散させる機能があります。

アーチが正常に機能することで、足は疲れにくく、効率的に動くことができます。

足底アーチの崩れ

足底アーチが崩れると、踵骨の動きが不適切になり、結果として距骨下関節に過度な負担がかかります。これにより、アーチの機能が低下し、痛みや運動障害が引き起こされることがあります。

特に、扁平足やアーチの低下は、距骨下関節の運動に直接的な影響を与え、さらなる障害を引き起こす可能性があります。

カイロプラクティック的アプローチ法

特に踵骨の内反または外反の問題を特定します。扁平足の人の場合、踵骨は外反に変位してしまう(可動性亢進)ケースが多いです。その場合、内反方向へ可動域制限が出ていることになります。

以上のような内容を解説した後、実際のマニピュレーションを練習しました。

立方骨症候群

発症のメカニズム

立方骨症候群は、足の外側に位置する立方骨に関連する症状で、主に立方骨の周囲にかかる過度な負担や圧迫によって引き起こされます。

この症候群は、立方骨の位置がずれたり、亜脱臼が生じたりすることによって、周囲の組織や神経が圧迫されることが原因とされています。特に、急激な方向転換や捻挫、過度な運動がリスク要因となります。

症状

足の外側(小指側)に痛みが生じる

歩行時や荷重時に痛みを感じる

つま先立ちをした際に痛みが出る

足首の動きに制限がかかることがある

これらの症状は、特にスポーツ選手やダンサーに多く見られ、慢性的な痛みや違和感が続くことがあります。

カイロプラクティック的アプローチ法

講義では、立方骨の基本的なバイオメカニクスについて、さらに立方骨症候群で立方骨にはどのような運動障害が発生しているのかについて解説しました。

それをベースにして、立方骨のマニピュレーションについて練習しました。

神戸校においてカイロプラクティックの実技実習を行った

  • 膝蓋下脂肪体炎
    • 原因: 膝の過度な負荷や外傷による炎症
    • 症状: 膝のお皿の下の痛み、腫れ、可動域の制限
    • アプローチ: 理論と治療法について学習
  • 距腿関節の背屈制限
    • 原因: 足関節捻挫、靭帯や筋肉の損傷
    • 症状: しゃがみ困難、痛み、不安定感
    • アプローチ: 腓骨のマニピュレーション技術習得
  • 距骨下関節の運動障害
    • 原因: 足底アーチの崩れによる過度な負担
    • 症状: 痛み、関節の腫れ、可動域制限
    • アプローチ: 踵骨の内反・外反問題を特定し、マニピュレーション実施
  • 立方骨症候群
    • 原因: 立方骨のずれや過度な負担
    • 症状: 足外側の痛み、動きの制限
    • アプローチ: 立方骨の運動障害を理論的に学び、マニピュレーション練習
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