【正観力】カイロプラクターに必須の力

正観力とは、「物事をありのままに正しく観る力」のことである。カイロプラクターにとって必須の力であるばかりか、正観力の有無は人生に大きく影響を及ぼす。

カイロプラクティックの学校では、触診技術や治療テクニックについては教えてくれるが、正観力については教えてくれない。

それでは、どうすれば正観力を身につけることができるだろうか?本記事ではカイロプラクターにとってとても重要な正観力についてお話したいと思う。

カイロプラクターにとっての正観力

カイロプラクターとして進化するためには、様々な能力を身につける必要がある。解剖学や運動学、病理学などの基礎医学の知識を修得すること。さらに、それらの基礎医学を実践で活かすためのカイロプラクティックテクニックの修得も必須である。

しかし、どんなに医学知識があっても、またカイロプラクティックテクニックのスキルに秀でていても、その前段階で必要な症状の原因を観る力がなければ的外れとなってしまう。

症状の原因を観る力が、カイロプラクターにとっての正観力なのである。

それでは、カイロプラクターにとっての正観力を身につける方法について、以下に解説を加えていく。

正観力を身につけるために

カイロプラクターに必要な医学知識、さらにカイロプラクティックテクニックは修得済みであるという前提で話しを進める。

カイロプラクターが患者の症状の原因を探るとき行うのが、触診である。軟部組織の硬さや圧痛、関節の硬さなどを触診によって探り、症状の原因を特定していく。

つまり、触診による判断のもとになっているのが、そのカイロプラクターの感覚である。感覚というのは、極めて主観的なものだ。同じ患者を別のカイロプラクターが触診して、全く異なる見解が導き出されることは日常茶飯事である。

もちろん、熟練のカイロプラクターとそうでないカイロプラクターでは、触診技術にも雲泥の差があるが、それでも完全に触診結果が一致するというのは稀である。

触診(モーションパルペーション)の精度

カイロプラクターが行う触診技術の一つにモーションパルペーションというのがある(パルペーション=触診)。モーションパルペーションの精度についてのリサーチがあるので、簡単に紹介したい。

複数のカイロプラクターが1人の患者に対して、モーションパルペーションを行った際、どの程度結果が合致するか(合致度)について調査した研究がある。

それによると、モーションパルペーションの信頼性は一般的に低いとされている。つまり、異なるカイロプラクター間での合致度は、低いことが報告されている。

この事実は、触診がそもそも検査として機能していないことを示している。その原因は、先述したように、触診が検査者の感覚を100%もとにしている検査法であるためだ。

各カイロプラクターの感覚に加えて、もう1つ問題となるのが固定観念である。

ねばならない思考

固定観念が強いと、物事を俯瞰することができない。そうなると、そのカイロプラクターの思い込みが触診結果に反映されてしまう。

固定観念が強い人というのは、日常的に「ねばならない思考」にはまっている可能性が高い。普段の自分の発言を振り返ってみると良いだろう。もし、ねばらなないを多用している場合、かなり固定観念が強いことの証左である。

ねばらなない思考の人は、物事の一側面しか見ないで判断を入れているのである。言い換えると、柔軟な思考が苦手なのである。

従って、正観力を身につけるには、柔軟な思考ができることが大切である。物事にはネガティブがあればポジティブも必ず存在する。どちらか一方だけということなど、この世の中には存在しない。どんな悪人であっても、必ずポジティブな側面も持ち合わせているものである。

正観力を身につけるために

ここまで読んでわかるように、正観力を身につけるためには、柔軟な思考の訓練をすれば良いのである。

ネガティブなことばかりに心が囚われてしまう人は、頭を切り替えてポジティブなことも探してみること。逆もまた然り。最初は難しいかもしれないが、それも最初だけである。

そして、もう一つ。平常心を心がけること。当たり前だが、感情的な心の状態では、適切な判断は無理、つまり正観力を鈍らせてしまう。

ちなみに、感情的な状態のとき、IQは10ポイントから15ポイント低下することがわかっている。

Psychology Today

How to maximize your potential with EI.…

しかし、いきなり平常心になれと言われても、そう話は簡単ではない。最初は自分の感情に気づくところから始めると良いだろう。つまり、生滅する感情の観察である。感情を観察していると次第にその感情は消滅していく。

 

正観力はカイロプラクターにとって非常に重要な能力であり、物事を客観的に捉え、患者の症状の本質を見極める力を指します。触診技術や理論的な医学知識だけでなく、柔軟な思考力や冷静な判断能力が求められます。

本記事では、正観力を身につけるための方法として、柔軟な思考の訓練や平常心を保つことの重要性について解説しました。感情を観察し、固定観念から解放されることで、カイロプラクターとしての成長が期待できるでしょう。

正観力を高めることは、患者に対する理解を深め、より効果的な治療を行うための基盤となります。これを実践することで、カイロプラクターとしての熟練度を高め、より良い結果をもたらすことができるでしょう。

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