慢の心

カイロプラクターとして数年、数十年の経験を積み上げて行くと、ある程度自信が付いてくる。

それ自体は至極自然なことであり、何も懸念することはない。

しかし、それにより慢の心が強大になってしまうと様々な問題を引き起こすようになる。

 

慢の心は他人と比較することから始まる。

カイロプラクターの場合、「自分は他のカイロプラクターよりも優れている」という考え(妄想)を持ち始めると心に慢が生じていることになる。

それがさらに高じると、他のカイロプラクターを否定し始めるのだ。他を否定することで、さらに慢の心を強固なものにしていく。

そして、遅かれ早かれ慢の心を脅かすもの全てが敵となる(正確には、敵と思いこんでいるだけ)。

これは、とても苦しい生き方だ。

そして、慢の心を持ったままでは、カイロプラクターとしての進化はあまり望めないだろう。

 

それでは、このような状態を避けるためにはどうしたら良いだろうか。

まず、自分の心の状態を常に監視していること。

そうすれば、慢の心が生じた時にすぐ気づくことができる。

つまり、大切なのは慢の心になるべく早く気づくことだ。

次にお勧めなのは、慈悲心を育てること。

カイロプラクターであれば、患者さんを治療している時、慈悲を意識してみると良いだろう。

患者さんが痛みに苦しんでいることを想像し、少しでも楽になってもらえるようにと、慈悲の心で対応すること。

それを、全ての患者さんに対して実践してみて欲しい。

そうすれば、数年内にすぐに心を慈悲モードにすることができるようになるだろう。

そこには、慢の心が入り込む余地などないのである。

 

 

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