ライザップのCMで「結果にコミットする」というフレーズがあった。
これは、「結果を出すことに責任を持つ」ということだ。
ライザップの「結果」の定義がどのレベルのものなのかわからないが、全てのクライアントのニーズに応えることは難しい。
さらに、結果というのは未来予測である。つまり、今ここの時点では現実化していないことだ。
従って、結果にコミットすることは、論理的に破綻しているのである。
カイロプラクティック院に来られる患者さんは、自身の症状(痛みなど)をカイロプラクターに改善してもらうことを期待してやってくる。
これは、至極当たり前のことである。
しかしどんなに優れたカイロプラクターであっても、100%その期待に応えることはできない。中にはうんともすんとも言わないケースも出てくる。
しかし、それが現実である。
カイロプラクターの中には、患者さんの期待に応えられないことに対して強い罪悪感を抱いてしまう人がいる。
生真面目なカイロプラクターであれば、自身のカイロプラクターとしての実力や素養に疑念を持ち、次第に治療をするのが怖くなっていく。
このような心理状態に陥ってしまう原因の一つは、「結果への執着」である。
結果を過剰に追い求めてしまうが故に陥る心理状態だ。
結果はあくまでもターゲット(目標)と捉えると良いだろう。自分が向かっていく方向性がわかったら、後は治療に集中するのみである。
治療に集中できていれば結果は自ずとついてくるものであるし、そもそもどのような結果になろうと気にならなくなるものだ。
大切なのは、結果にコミットではなく、プロセスにコミットなのだ。