客観力を育てる方法

客観力はカイロプラクターにとって必須の能力であり、カイロプラクターである限りそれを日々高めていくことが大切である。

いや、カイロプラクターでなくても生きていく上でとても重要なことだ。物事を客観的に捉えることができれば、人生はとても快適なものとなる。

 

客観力を育てる方法は以下の二点に集約される。

  1. 感情への気づき
  2. 詳細な観察

客観的の反意語が主観的である、また、主観的な判断をしている時の心は感情的である。つまり主観的=感情的と言えるだろう。

感情に任せた判断を続けていては、いつまでたっても客観力は育たない。

また、自分では客観的に判断していると思っていても、感情的な判断をしていることが多い。

なぜなら、判断にはその人の願望や希望、固定観念がどうしても入り込んでしまうからである。

従って、100%純粋な客観的判断はほぼ不可能である。

しかし、我々カイロプラクターは、少しでも客観的な判断ができるように日々精進しなければならない。

そのための第一歩は、集中力を高めること。治療中は指先の感覚に意識を集中し、余計な思考が生じたら、すぐにそれに気づくこと。気づくことで、その思考は間もなく消失していくことだろう。

そのような訓練により、思考が生じている時間を意図的に短縮していくことができる。

 

我々は皆、思考の奴隷である。つまり、心が思考に占拠されているのがデフォルトとなっている。

しかし、思考から心が開放されていくと、次第に自由の身となっていくのを実感する。完全に自由の身となった時、客観的に物事をみることができるようになる。

 

そして、客観力を育てるもう一つの方法は、「詳細な観察」である。詳しく観察すればするほど、客観性は上がってくるのだ。

一つの現象を多角的な視点で観察することで、全体像が見えてくる。当たり前のことなのだが、この当たり前ができていないことが多い。

例えば、長時間正座をしていると足が痺れてくるが、この痺れの感覚を詳細に分析したことはあるだろうか?

痺れを微に入り細を穿って観察すると、痺れが波を打つように強弱を持っていたり、痺れの領域が移り変わったり、痺れに対して心の反応に変化があったりといろいろなことがわかってくる。

ちなみに、痺れに反応して心に不快感や嫌悪感が生じている場合、詳細な観察により客観性が増すと、心の反応が徐々に小さくなっていく。

このことは、詳細な観察により感情の影響が徐々に小さくなり、客観性が増していることの証左と言えるだろう。

従って、常に詳細な観察・分析を心がけること。観察対象は身体感覚と心の反応である。

触診をしている時、そして治療をしている時、指先の感覚に意識を集中し詳細に分析してみて欲しい。

 

最初は戸惑うかもしれないが、数年、数十年と継続していく内にカイロプラクターとしてもう誰も手の届かないレベルまで到達していることだろう。

 

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