我々カイロプラクターの責任には2つある。
一つは治療に至るまでの過程での責任。そしてもう一つは、治療中の責任である。
前者は言うまでもなく「カイロプラクターとして必要な知識と技術の修得」である。
知識は解剖学や運動学、神経生理学などの基礎医学だ。
もちろん、既に一通り勉強したというカイロプラクターもいるだろう。しかし、それで満足していてはダメだ。
もう一度解剖学を学びなおして見て欲しい。必ず今まで知らなかったことや見過ごされていたことが発見されるだろう。
もし、何も新しい発見がなかったとしたら、勉強中の集中力に問題があるか怠慢であろう。
それでは、次に「治療中の責任」について。
これは、治療に集中しあらゆる入力情報に気づきを保つことである。
集中する対象は指先の感覚のみ。そして指先からの入力情報に反応して生じてくる思考に気づくこと。
集中と気づきを維持できていれば、治療中の責任は果たしたことになる。
最後に治療後の結果に対する責任について。
誤解を恐れずに書けば、結果に対する責任はゼロである(もちろん、上記の責任を全うしているという条件付きである)。
なぜなら、治療の結果は我々のコントロール下にはないからだ。
コントロールできないものに責任を負う必要は全くない。
我々カイロプラクターが注力すべきことは、コントロール下にあるもの。つまり、治療前と治療後の責任のみである。